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トランプ就任演説の英語を徹底解説パート1

トランプ就任演説のパート1では、就任式に出席した歴代大統領や、オバマ大統領夫婦、応援してくれたアメリカ国民への感謝の気持ちを述べています。
動画と日本語訳を使いながら、演説で使われている英語を解説していきます。

Chief Justice Roberts, President Carter, President Clinton, President Bush, President Obama, fellow Americans, and people of the world: Thank you.

We, the citizens of America, are now joined in a great national effort to rebuild our country and to restore its promise for all of our people.
Together, we will determine the course of America and the world for many many years to come.
We will face challenges. We will confront hardships. But we will get the job done.

Every four years, we gather on these steps to carry out the orderly and peaceful transfer of power, and we are grateful to President Obama and First Lady Michelle Obama for their gracious aid throughout this transition. They have been magnificent.

日本語対訳!音声付

ボキャブラリ&表現を解説

inaugural address

トランプの就任演説中に出てくる言葉ではありませんが、重要な単語なので説明しましょう。 "inaugural address"[play,""inaugural address""]は就任演説を意味します。

"inaugural"は「就任の、開始の」と言った意味があります。 ちなみに大統領就任式は"Presidential Inauguration"と言います。

「演説」は一般的に"speech"を使ってもいいのですが、大統領就任式では"address"が使われています。
大統領選挙に勝利したときに行なう「勝利演説」は"Victory speech"でしたね。

speechとaddressの違い

それではこの"speech"と"address"の違いは何なのでしょうか?

まず、"address"は首相や大統領などが、重要な事柄に関して、十分に準備をした上で行なう演説の事です。
例えばOxfordの英英辞典では"address"を次のように定義しています。

"A formal speech delivered to an audience"

つまり、speechである事に変わらないのですが、speechの中でもフォーマルで公式的な演説を意味します。

一方"speech"は"address"などの公式的な演説もすべて含めて広い意味で「演説」を意味します。

"Victroy speech"「勝利演説」の場合で"speech"を使う理由として、 選挙に勝っただけで、まだ大統領ではないので、あまり公式的な演説とは言えません。 そのため、"speech"を使います。

しかし、就任演説は勝利演説の時とは重大さが全く異なります。
大統領として初めて国民に対し行なわれる正式な演説である上に、今後歴史の教科書にも載るかもしれないほど、極めて重要な言葉です。 そのため、就任演説の場合は"address"が使われます。

Chief Justice

"justice"には「正義、公平」と言った意味がありますが、 他にも「司法官」や「判事」と言った意味もあります。

例えばアメリカの司法省は「the Department of Justice」と言います。

"Chief Justice"とするとアメリカの「最高裁判所長官」の役職となります。

トランプ大統領が就任式に出席した歴代の大統領と一緒に感謝を示したのが、現職の最高裁長官であるジョン・ロバーツ(John Glover Roberts, Jr.)です。 2005年にジョージ・W・ブッシュ大統領によって指名されました。

ジョンロバーツ最高裁長官
ジョン・ロバーツ最高裁長官

fellow americans

大統領の就任演説などではお馴染みになっている言い方です。
"fellow"とは「仲間の、同胞の」と言った意味で、アメリカ国民への仲間意識が表れている言葉でしょう。

他にも、"fellow citizens"、「同胞の市民達」と言った言い方もあります。

power

"power"と言えば、まず思いつく日本語訳として「力」を思い浮かぶでしょう。 しかし、この言葉には他にも意味がたくさんあります。

例えば、電力の事を英語で"power"と言ったり、数学ではべき乗を意味する事もあります。

政治の世界では「権力」や「権限」と言った意味もあります。
演説中では、オバマ政権からトランプ政権への移行に関して発言しており、この"power"は「政権」のこととなります。

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